Mexico Cityで開催される《Corona Capital 2014》というフェスが、今回の旅の目的。
流しのタクシーに乗車すると危ない、と
外務省のHPでも注意を促している。
CCの会場内では、のんきに昼寝もできるくらい安全感あり。
(※VIP ZONEでの話。)
渡航前から心配だったのが、会場からホテルまでの帰りのタクシー。
どう考えても、その「流しのタクシー」に乗ることになるんじゃないのかい。
そんな不安を抱えながら、フェス一日目を終えて会場を後に。
案の定、流しを自分でピックアップするスタイル。
しかも大勢の来場者でタクシーは取り合い。
空港(ホテル)まで歩いてみる事にした。
理由は二つ。
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・キャッシュが1,000円しか無い。
会場から空港までは、最低2500円かかる。流しだともっと高い。
会場内のATMをアテにしていたものの、故障しているらしく全く使えなかった。
・やっぱり流しのタクシーに一人で乗車するのは恐い。
拉致監禁など恐ろしいワードが頭を過ぎる。
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こうして、金無し・英語不可・ネット無しの無謀な挑戦が始まった。
会場周辺は、たくさんの人通り。
警察官5人くらいに空港の方向を聞いてみたが、徒歩20分くらいだけどタクシーがベストだよ(危ないよ)。と言われた。
ゾロゾロと人が流れている方向へ歩いてみると、駅があった。
人に尋ねて、空港(Terminal Aerea)までは一回乗り換えれば辿り着ける事が分かった。
よし!電車で帰れる!よっしゃー!の状態。
400円程度の乗車回数券を買って、乗換えする駅(Pantitlan)まで向かう。
無事にPantitlan駅に到着。
オレンジ色の5番のラインのホームへ移動。
念のため、空港まで行く電車のホームか聞いてみた。
一人目には、「あ~。。。もうノーサービスだよ。。」みたいな事を言われた。
重要な事は複数人に確認するポリシー。
二人目は、「そう、このラインで二駅目だよ!」と心強い回答。
二人目の女の子を信じた。
でも、30分待っても電車は来ない。
向かいのホームに乗り入れた電車の車掌さんが何か言った。
ホームで待っていた20人位の人たちが慌て始めた。
一人目に尋ねた人が言った通り、もうノーサービスだった。
私は終電を逃していた。
このメキシコシティの謎の街で、所持金600円で、言葉も分からず、終電を逃した。
とにかく、一人になったら危ない!
慌てて移動する人の中から英語(単語)が通じる人をロックオン。
何とかタクシー乗場を教えてもらった。
結局、流しのタクシーのお世話になることになった。
流しなどどうでもいい。
ホテルもお店も無い深夜の住宅街で、一人で朝を待つ方が危険すぎる。
(興味がある方は、ストリートビューで“Pantitlan”を検索してみて下さい。)
すぐに乗車できる順番が来た。
謎に見ず知らずの男性と相乗り。
うん、それでもいい。
乗車する前に、「運賃は2500円だけどいいか」と確認された。
このタクシーに乗せて頂くしか生きる道はない私は、所持金600円でYESと言った。
ものの10分で、空港に着いた。
帰って来れたが、今度は運賃を払えない恐怖。
クレジットカード払いが出来ない事なんて分かりきっている。
踏み倒すしかない。。怒られて拉致されたらどうしよう。
でもお金が無い。
「これだけしかお金無いんです。。」と、ありったけの紙幣とコイン(合計600円程度)を渡してみた。
呆れ顔で、いいよのお言葉頂きました!!
こうして、奇跡的にホテルに帰還。
ホテルのエレベーターに乗った時には、もうこっちのもん。
危機的状況だったわりに全然ドキドキしていない。
年々、図太くなっている自分に気が付いた瞬間だった。
この翌日は、日本人の知人と徒歩で空港まで帰った。懲りてない。
危機管理が甘かった事には、とっても反省。